AMD が正式に第5世代 EPYC サーバープロセッサ(コードネーム Turin )を発表し、データセンター市場に大きな進歩をもたらしました。新しいラインナップは Zen 5 アーキテクチャを導入し、最大192コアを提供し、性能と効率性の新しいベンチマークを設定しています。
高性能 AI ワークロード向けに設計された AMD EPYC™ 9575F プロセッサーの紹介 |
AMD EPYC Turin CPU の主な特徴
- 最大192コアと384スレッド( Zen 5c バリアント)
- 最大128コアと256スレッド( Zen 5 バリアント)
- 一部モデルで5 GHzに達するクロック速度
- TDP は155Wから500Wの範囲
- DDR5-6400 メモリのサポート
- ソケットあたり最大6TBのメモリ容量
- 128 PCIe 5.0/CXL 2.0 レーン
AIイニシアチブを最適化し、パフォーマンスを最大化するように設計された AMD EPYC™ CPU |
性能の飛躍
AMD は新しい Turin プロセッサで大幅な性能向上を主張しています:
- エンタープライズおよびクラウドワークロードで最大17%の IPC 向上
- HPC および AI アプリケーションで最大37%の IPC 向上
- Intel の Xeon Platinum 8592+ と比較して、エンドツーエンドの AI ワークロードで最大3.7倍の高速化
新しい AMD EPYC™ プロセッサーによる前世代と比較した AI ワークロードのパフォーマンス向上 |
フラッグシップモデル
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EPYC 9965 ( Zen 5c )
- 192コア / 384スレッド
- 2.25 GHz ベース / 3.7 GHz ブースト
- 384 MB L3キャッシュ
- 500W TDP
- 価格:14,813ドル
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EPYC 9755 ( Zen 5 )
- 128コア / 256スレッド
- 2.7 GHz ベース / 4.1 GHz ブースト
- 512 MB L3キャッシュ
- 500W TDP
- 価格:12,984ドル
AI と HPC への注力
AMD は Turin CPU を AI ワークロードに最適なものとして位置付けており、 EPYC 9575F (64コア、5 GHz ブースト)を AI ホストノード CPU として特別に設計しています。同社は、1,000ノードの AI クラスターで1秒あたり最大700,000トークンの推論処理が可能になると主張しています。
競争力
AMD の価格戦略は積極的で、192コアの EPYC 9965 は Intel の最上位128コア Xeon 製品よりも17%低い価格設定となっています。この競争力のある価格設定と性能向上により、サーバー CPU 市場における AMD の地位がさらに強化される可能性があります。
第5世代 EPYC プロセッサの発表は、サーバーの性能と効率性の限界を押し上げる AMD のコミットメントを示しています。データセンターが AI と HPC ワークロードにますます注力する中、これらの新しいチップはエンタープライズコンピューティングの未来を形作る上で重要な役割を果たすことが期待されます。