Apple が EU で iPad アプリエコシステムを開放:9月16日から第三者ストアが登場

BigGo Editorial Team
Apple が EU で iPad アプリエコシステムを開放:9月16日から第三者ストアが登場

Apple のエコシステムにとって大きな転換点となる変更が、欧州連合(EU)の iPad ユーザーにもたらされます。ユーザーは間もなく、デバイス上のアプリの入手と管理においてより多くの自由を得ることになります。この変更は2023年9月16日に施行され、 iPadOS 18 のリリースと同時に行われます。これは Apple が EU のデジタル市場法( DMA )に準拠するための重要な一歩となります。

EU の iPad ユーザーにとっての主な変更点

  • サードパーティのアプリストア:ユーザーは代替のマーケットプレイスからアプリをダウンロードしインストールできるようになり、 Apple が長年独占してきた App Store の独占状態が崩れます。
  • アプリのアンインストール:プリインストールされた Apple アプリを削除する機能が追加され、ユーザーはデバイスのソフトウェアをより自由にコントロールできるようになります。
  • デフォルトアプリの選択:ユーザーは好みのデフォルトアプリ(ウェブブラウザを含む)を選択できるようになります。
  • ブラウザエンジンの自由:アプリ開発者は WebKit 以外のブラウザエンジンを使用できるようになり、 iPad 上でより多様なウェブ体験が可能になる可能性があります。

なぜこれが重要なのか

この動きは、今年初めに iPhone に対して実施された同様の変更に続くものです。 EU が4月に iPadOS を DMA の下での中核的なプラットフォームサービスに指定したことを受けています。この決定は、 Apple が当初 iPadOS は DMA 規制のユーザー数しきい値要件を満たしていないと主張していたにもかかわらず下されました。

EU の競争政策担当委員である Margrethe Vestager 氏は、 iPad が多くの企業が顧客にリーチするために依存する重要なゲートウェイであることを強調し、 DMA の対象に含めることを正当化しました。

何が期待されるか

EU の iPhone 向けにローンチされた複数のサードパーティアプリストアが、 iPad にもサービスを拡大すると予想されています。注目すべき例としては以下があります:

  • Setapp Mobile
  • AltStore PAL
  • Epic Games Store (今年中に iPad 対応予定)

この展開は特にゲーム愛好家にとって興味深いものです。 Fortnite のような人気タイトルが iPad プラットフォームに復活する可能性があるからです。

アプリエコシステムの新しい変更により、 iPad での Fortnite の復帰が間近に迫っています
アプリエコシステムの新しい変更により、 iPad での Fortnite の復帰が間近に迫っています

今後の展望

これらの変更は現在 EU に限定されていますが、 Apple の「囲い込み」アプローチに重大な亀裂を入れるものです。技術コミュニティは、この変更が EU の iPad におけるアプリの多様性、セキュリティ、全体的なユーザー体験にどのような影響を与えるか、そして同様の変更が最終的に他の地域にも広がる可能性があるかどうかを注視しています。

9月16日の開始日が近づくにつれ、ユーザーと開発者の両方が、この新しいオープンなエコシステムが iPad プラットフォームにもたらす新たな可能性を探求する準備を整えています。