MediaTekは、最新のフラッグシップモバイルプロセッサ、Dimensity 9300 Plusを正式に発表しました。この新チップは5月7日に中国で開催されるMediaTek Dimensity Developer Conference(MDDC)でデビューする予定です。昨年11月に発表されたDimensity 9300の成功を基に、性能とAI機能を向上させた中間サイクルの更新版となります。
主な改良点
Dimensity 9300 Plusは、前モデルの革新的なオールビッグコア設計を踏襲しつつ、クロック速度をさらに引き上げています:
- プライムCortex-X4コア:3.4GHzに引き上げ(従来の3.25GHzから)
- 3つのCortex-X4コア:2.85GHzを維持
- 4つのCortex-A720コア:2.0GHzで動作
グラフィックス処理は引き続きArm Immortalis-G720 MC12 GPUが担当し、ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングによってゲーム体験を向上させます。
AI性能
MediaTekはDimensity 9300 PlusをAIパワーハウスとして位置づけています:
- 改良された4コアAPUがAI関連タスクで10%の性能向上を実現
- MediaTekのNeuroPilot Speculative Decode Accelerationをサポート
- 70億パラメータの大規模言語モデル(LLM)を毎秒22トークンで実行可能
- GoogleのGemini NanoやMetaのLlama 2、Llama 3など、人気のLLMに対応
ベンチマーク性能
初期のベンチマークでは印象的な性能を示しています:
- AnTuTu:Vivo X100sプロトタイプで2,305,267ポイントを記録
- Geekbench:シングルコアスコア1966、マルチコアスコア10,244
搭載予定デバイス
新チップセットを搭載する予定のスマートフォンがいくつか噂されています:
- Vivo X100sとX100s Pro:来月中国でのローンチが予想される
- Redmi K70 Ultra:6月か7月の発売が予想される
- グローバル版の可能性:Xiaomi 14T Pro
市場への影響
この発表によりMediaTekのプレミアムスマートフォン市場での地位が強化されます。同社は今年後半に米国の高級スマートフォンへの搭載を示唆しており、北米市場でのQualcommの優位性に挑戦する重要な一歩となります。
メーカーがDimensity 9300 Plusの採用を始めるにつれ、消費者は今後数ヶ月で新たな高性能AIスマートフォンの波を期待できるでしょう。このチップセットがデバイス上でのAI処理に重点を置いていることは、モバイルデバイスでのよりローカライズされた効率的なAI機能という業界トレンドに合致しています。