伝説的な宇宙貿易ゲーム Elite は、発売から数十年経った今でもプレイヤーを驚かせ続けています。コミュニティの議論により、ゲーム史上最も謎めいた秘密の一つ - ほとんどのプレイヤーが一度も遭遇したことのない謎の Cougar 宇宙船の存在が明らかになりました。
超レアな Cougar
Elite の詳細に記録されたソースコードの中に、 Cougar 船に関する興味深い発見がありました。この船は船舶生成ルーチンにおいてわずか0.011%の確率でしか出現しない、非常に珍しい存在です。これは約9,000回の船舶生成に1回しか出現しないことを意味し、ゲーム史上最も稀少な遭遇の一つとなっています。さらに神秘的なことに、 Cougar はプレイヤーのスキャナーから姿を隠すクローキングデバイスを装備しています。
「実際にゲーム内でこの船を見たことのあるコマンダーは、本当に幸運な方です！」
船舶スポーン統計：
- Cougar のスポーン率：0.011%
- おおよその遭遇率：9,000回のスポーンに1回
- 特殊機能：クローキングデバイス搭載
ソースコードの解明
この発見は、新たに文書化された Commodore 64 版 Elite のソースコードから明らかになりました。このソースコードは1行ごとに詳細な注釈が付けられており、様々な船舶の出現確率やドッキングコンピューターシステムの複雑な仕組みなど、長年謎とされてきた多くのゲームメカニクスが解明されました。
ビルド要件：
- BeebAsm アセンブラ
- Python （3.x推奨）
- VICE エミュレータからの c1541
- Make ユーティリティ（Windows版同梱）
ドッキングコンピューターの特徴
コミュニティの議論では、 Elite の悪名高い機能の一つであるドッキングコンピューターについても再び注目が集まっています。間違った側からステーションに接近した際にクラッシュする傾向があるという、多くのプレイヤーがバグだと考えていた現象が、実は意図的な設計である可能性が浮上しました。これは、銀河系で機械知能が禁止されているというゲームの設定と一致しており、不完全な自動化システムに対する巧妙な物語的正当性を提供しています。
著作権への配慮
文書化プロジェクトは知的財産権に関して慎重な立場を取っています。ソースコードの注釈によってゲームのメカニクスに関する前例のない洞察が得られる一方で、プロジェクトは原著作権者の権利を尊重しています。これは、発売から40周年を迎えようとしているゲームの歴史的保存と知的財産権のバランスについて、意味のある議論を引き起こしています。
Elite の隠された機能やメカニクスに関する発見は、ゲームコミュニティを魅了し続けており、現代のソースコード分析が何十年もの間隠されていたクラシックゲームの秘密を解き明かせることを示しています。
参考：Fully documented and annotated source code for Elite on the Commodore 64