オーストラリアの創造的な改造愛好家が、多くの人が不可能だと考えていた現代の PS4 Slim を携帯ゲーム機に変身させることに成功し、コンソール改造コミュニティにおける革新の継続を実証しました。
携帯型 PS4 の革新性
YouTube チャンネル Restore Technique が手がけたこの意欲的なプロジェクトでは、 Sony の PS4 Slim を PS4T( PS4 Transport )と呼ばれる携帯型デバイスに変身させました。改造者は、省電力性と小型のマザーボードを備えた最新版の PS4 Slim を選択し、小型化に最適な候補としました。
技術的な実装
改造プロセスには、7インチの1080pディスプレイとカスタム電源供給システムの統合など、高度なエンジニアリングソリューションが含まれています。光学ドライブを取り除き、従来のHDDをよりコンパクトなSSDに置き換えながら、オリジナルの PS4 Slim の主要コンポーネントを維持しました。設計には分割された DualShock 4 コントローラーが組み込まれ、カスタム3Dプリント筐体の両側にコンポーネントが再配置されています。
電力とパフォーマンスの考慮事項
携帯型 PS4T は、コンソールの電力要件を満たすように慎重に設計されたカスタムリチウムバッテリーパックにより、1回の充電で約90分動作します。ただし、発熱のためゲーム中の充電ができないことや、バッテリー容量が100Whを超えるため航空機での持ち込みには適さないなどの制限があります。
熱管理ソリューション
ディスプレイの追加ヒートシールドや改良されたヒートシンク設計など、熱管理の改善によって、当初のグラフィックの不具合は解決されました。また、取り付けネジに使用された Threadlocker と ABS プラスチック筐体との材料の相性など、さまざまな課題も克服しました。
PS4 Slim を携帯機器に変換する際に必要となる複雑なエンジニアリングソリューションを示す分解された部品群 |
将来への影響
この成果は、コンソール改造における重要なマイルストーンを示し、現代のゲームハードウェアで可能な限界に挑戦しています。大量生産向けのソリューションではありませんが、いくつかの実用的な制限はあるものの、現代のゲームシステムの携帯版を作成する可能性を示しています。