Oppo Reno 12 Pro:グローバル版と中国版の比較 - AIは性能トレードオフに値するか?
Oppoは最近、Reno 12シリーズをグローバルで発売しましたが、技術に詳しい人々は、Reno 12 Proのグローバル版と中国版の間に大きな違いがあることに気づきました。主な違いを詳しく見て、そのトレードオフが価値があるかどうか検討してみましょう。
デザインとディスプレイ:微妙な変更
両バージョンとも6.7インチのAMOLEDディスプレイを搭載したスリムなデザインですが、グローバル版では曲面エッジを持つフラットディスプレイである「Infinite View Screen」が導入されています。グローバルモデルは7.40mmと、中国版の7.55mmよりもわずかに薄くなっています。両方ともIP65の防水・防塵性能を備えています。
パフォーマンス:意外なダウングレード
ここで興味深い点があります:
- 中国版:MediaTek Dimensity 9200+ Star Speed Edition
- グローバル版:MediaTek Dimensity 7300-Energy
これはグローバルモデルにとって注目すべきダウングレードであり、ゲームや重いマルチタスク処理のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。中国版は最大16GBのRAMを提供しますが、グローバル版は12GBが上限です。
カメラ:変更点が入り混じる
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メインカメラ:
- 中国版:50MP Sony IMX890(フラッグシップグレード)
- グローバル版:50MP Sony LYT-600(ミッドレンジ)
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望遠カメラ:
- 両方:50MP(前世代の32MPからアップグレード)
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セルフィーカメラ:
- 両方:50MP(前世代の32MPからアップグレード)
グローバル版はメインカメラ部門で性能が低下していますが、望遠とセルフィーカメラの性能は向上しています。
バッテリーと充電
両バージョンとも5,000mAhのバッテリーを搭載し、80Wの高速充電に対応しています。これは前世代の4,600mAh容量からわずかに向上しています。
AI機能
グローバル版のReno 12 ProはAI機能に重点を置いており、以下のような機能が含まれています:
- AI Eraser 2.0:写真からのオブジェクト削除機能の強化
- AI Clear Face:グループショットの明瞭度向上
- AI Best Face:グループ写真での目つぶりを修正
- AI Smart Image Matting 2.0:高度な写真編集と加工
- AI LinkBoost:接続性の改善
- AI録音要約とテキスト読み上げ機能
価格と入手可能性
グローバル版の価格情報はまだ発表されていません。中国版は12GB+256GBモデルで3,399元(約478ドル)からとなっています。
結論:謎めいた戦略
Oppoがグローバル版Reno 12 Proに、より低性能のプロセッサとミッドレンジのメインカメラセンサーを搭載する決定は不可解です。AI機能に重点を置いていることは評価できますが、これらのソフトウェア強化がハードウェアのダウングレードを完全に補償できるかどうかは不明です。
パワーユーザーやモバイルゲーム愛好家にとっては、中国版が明らかに優位です。しかし、AI搭載のカメラ機能を重視し、トップクラスのゲーミング性能を必要としない場合、グローバル版も検討に値するかもしれません - Oppoが国際的にどのような価格設定をするかによります。
最終的に、この戦略はOppoのグローバル市場での位置づけと、ハードウェアの妥協点があるにもかかわらず、AI機能が消費者を引き付けるのに十分だと考えているかどうかについて疑問を投げかけています。