Claude Code 向けの新しいオープンソース監視ツールが、実際のトークン使用パターンについて広範囲にわたる議論を引き起こし、多くのユーザーが公式に発表されている制限よりもはるかに多くのトークンを消費していることが明らかになった。
開発者 Maciej によって作成された Claude Code Usage Monitor は、Anthropic のコーディングアシスタントのトークン消費をリアルタイムで追跡する機能を提供している。このツール自体は比較的シンプルで、本質的には couusage
と呼ばれる既存の Node.js ユーティリティの Python ラッパーだが、Claude Code の価格モデルに関する一般的な想定に疑問を投げかける驚くべき使用パターンを明らかにした。
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Claude-Code-Usage-Monitor の GitHub リポジトリページで、その主要機能と機能性を紹介している |
ユーザーが予想制限を超える大量トークン消費を報告
コミュニティからのフィードバックにより、公表されているプラン制限と実際の使用量の間に劇的な違いがあることが明らかになった。Max20 プランのあるユーザーは、単一セッションで約337,492トークンに達したと報告しており、これはツールが示唆する140,000トークンの制限をはるかに超えている。同じユーザーは、2024年5月以降、API クレジットで3,397.34米ドル相当を費やし、総計13億トークンを超えたことを明かした。
これは Anthropic のビジネスモデルの持続可能性について疑問を提起している。同社がポッドキャストで平均的な日次使用量は約6米ドルのクレジットと言及したと報告されているが、ヘビーユーザーは彼らのサブスクリプション料金が示唆するよりもはるかに多くの価値を消費しているようだ。
報告された実際の使用例
- Max20 ユーザー:単一セッションで337,492トークン
- 2024年5月以降の総使用量:1,374,439,311トークン
- 相当コスト:3,397.34米ドル
- 別の Max20 ユーザー:約2,100米ドル相当の使用量
技術的実装が賛否両論の評価を受ける
監視ツール自体は、コード品質と開発実践について議論を生み出している。複数の開発者がプロジェクトの絵文字の多用と冗長なドキュメントを批判し、これらを適切にレビューされていない AI 生成コンテンツの指標と見なしている。
「readme は典型的な AI の言葉の下痢で、非常に多くの言葉で非常に少ないことを言っており、痛々しいほどだ。」
このツールは ~/.claude/projects/*/*.jsonl
に保存されている Claude Code のローカルログファイルを読み取ることで動作し、トークン使用量、消費率、セッションタイミングに関する洞察を提供する。機能的ではあるが、一部のユーザーは実装が様々なハードコードされた値を持つ単一の400行の Python ファイルで構成されていることを指摘した。
ツール要件
- pytz パッケージを含む Python 3.6+
- グローバルにインストールされた ccusage CLI ツールを含む Node.js
- ~/.claude/projects//.jsonl ファイルから読み取り
- リアルタイム監視で2秒ごとに更新
トークンリセット機構がユーザーの混乱を招く
Claude Code のトークンリセットシステムをめぐって重要な混乱点が浮上した。シンプルな日次リセットとは異なり、Claude Code は各セッションの最初のメッセージから始まる5時間のローリングウィンドウで動作する。これは、トークンが事前に決められた時間に自動的に更新されないことを意味し、予期しないレート制限につながる。
ユーザーは、時間ウィンドウを過ぎても100%の容量に達しない限り、トークン使用量がリセットされないことを発見した。これにより、誰かがトークンの90%を使用し、ウィンドウ期間を過ぎた後、残りの10%を素早く使い切って長時間の待機期間に直面するという問題のあるシナリオが生まれる。
プラン別 Claude Code トークン制限
- Pro プラン: 約7,000トークン(デフォルト)
- Max5 プラン: 約35,000トークン
- Max20 プラン: 約140,000トークン
- Custom Max: 過去の最高使用量を自動検出
プラットフォーム全体で類似ツールへの需要
このツールの人気は、他の AI コーディングプラットフォームでの類似の監視機能への要求を引き起こした。Cursor ユーザーは特に、自分たちのプラットフォームの使用量透明性の欠如に不満を表明し、どれだけのクレジットを消費したか、またはプレミアムモデル呼び出しのコストを知ることができないと指摘した。
複数の開発者が現在、Cursor 向けのブラウザ拡張機能や複数の Claude Code セッションを同時に管理するための統合プロジェクトを含む、補完的なツールに取り組んでいる。
結論
Claude Code Usage Monitor はシンプルなラッパーツールかもしれないが、使用量透明性の重要なギャップを露呈し、AI コーディングアシスタントの複雑な経済性を浮き彫りにした。コミュニティの反応は、トークン消費のより良い可視性と、理論的な上限対実際の使用制限についてのより明確なコミュニケーションへの強い需要を示唆している。