Sony が内蔵 EVF と33MPセンサーを搭載した FX2 シネマカメラを2,700米ドルで発売

BigGo Editorial Team
Sony が内蔵 EVF と33MPセンサーを搭載した FX2 シネマカメラを2,700米ドルで発売

Sony は、映画制作者、コンテンツクリエイター、映画学生をターゲットに、プロフェッショナル機能とアクセスしやすい価格設定の魅力的な組み合わせを提供する Cinema Line シリーズの最新機種 FX2 を正式に発表した。このカメラは人気の FX3 から大幅に進化し、前機種を成功に導いたコンパクトなフォームファクターを維持しながら、Sony の Alpha シリーズから得た知見を取り入れている。

価格と発売時期

  • ボディのみ: 2,700米ドル(約11,460 RM )
  • ** XLR ハンドル付き**: 3,100米ドル(約13,160 RM )
  • 発売時期: 2025年8月
  • ターゲット市場: 映画学生、コンテンツクリエイター、インディペンデント映画制作者
  • ストレージ: CFexpress Type A ( FX3 と同じ)

電子ビューファインダー内蔵による設計の向上

FX2 は FX3 の基盤を受け継ぎながら、多くのビデオグラファーが要望していた重要なアップグレードを導入している:内蔵チルト式電子ビューファインダーである。この368万ドットの EVF により、特に LCD スクリーンが見にくい明るい屋外環境など、様々な撮影条件での使いやすさが大幅に向上する。カメラには103万ドット解像度の完全可動式リア LCD も搭載され、異なる撮影角度やポジションでの柔軟性を提供する。

プロフェッショナル撮像性能

FX2 の中核には、Sony の高く評価されている Alpha 7 IV カメラと同じ撮像チップである3300万画素フルフレーム Exmor R CMOS センサーが搭載されている。Bionz XR プロセッサーとの組み合わせにより、最大15ストップのダイナミックレンジを実現し、S-Log3 での録画時にはデュアルベース ISO 設定800と4000をサポートする。カメラは内部で4:2:2 10ビット All-Intra 録画をサポートし、動画録画中でも JPEG または HEIF 形式での静止画撮影が可能である。

高度な動画録画機能

FX2 は多様な録画オプションを提供し、フル幅4K撮影を最大30fpsで利用できる一方、4K 60fps録画では Super 35mm フォーマットに似た APS-C クロップを使用する。ハイエンド制作向けには、カメラは4.7K解像度での外部 RAW 録画をサポートするが、内蔵の CFexpress Type A スロットは RAW 録画をサポートしないため、外部レコーダーが必要である。メカニカルシャッターの搭載により、動画制作でよく問題となるローリングシャッター歪みを軽減する。

録画機能

  • 内部録画: 4:2:2 10-bit All-Intra
  • 4K フルワイド: 最大30fps
  • 4K APS-C クロップ: 最大60fps( Super 35 モード)
  • 外部 RAW: 4.7K 解像度(外部レコーダーが必要)
  • ダイナミックレンジ: 最大15ストップ
  • デュアルベース ISO: 800および4000( S-Log3 )
  • オーディオ: 32-bit フロート録音機能

冷却機能とプロフェッショナルコントロールの強化

前機種の熱的制限から学び、Sony は FX2 にアクティブ冷却ファンシステムを搭載し、オーバーヒートの心配なく長時間の録画セッションを可能にした。カメラには目立つ録画ボタン、動画/写真切り替えスイッチ、アクセサリー用の複数の1/4インチマウントポイントなど、専用の動画コントロールが搭載されている。フルサイズ HDMI ポートと動画中心のカスタムメニューインターフェースにより、プロフェッショナルワークフロー体験がさらに向上する。

主要仕様比較

機能 Sony FX2 Sony FX3
センサー 33MP フルフレーム Exmor R 12MP フルフレーム Exmor R
電子ビューファインダー 368万ドット チルト式 EVF なし(外付けオプション)
4K録画 30fps フル幅、60fps APS-C クロップ 60fps フル幅
冷却システム 内蔵アクティブファン パッシブ冷却
メカニカルシャッター あり なし
価格(ボディのみ) USD 2,700 USD 3,898(発売時価格)

インテリジェントオートフォーカスと手ブレ補正

FX2 には Sony のリアルタイム認識 AF 技術が搭載され、人物、動物、鳥、昆虫、車両を識別・追跡することができる。AI 搭載のオートフレーミング機能も含まれているが、画像にクロップが適用される。新しい Dynamic Active Mode は手持ち撮影用の強化された手ブレ補正を提供するが、手ブレ補正処理に対応するため、わずかなクロップファクターも伴う。

価格と発売時期

Sony は FX2 を2つの構成オプションで市場に競争力のある価格で投入した。ボディのみのバージョンは2,700米ドル、オプションの XLR ハンドルを含むバンドルは3,100米ドルで販売される。両構成とも2025年8月の発売が予定されており、地域価格は各地域の Sony 部門から発表される予定である。この価格戦略により、FX2 は当初予想されていた3,500米ドルを大幅に下回り、独立系映画制作者やコンテンツクリエイターにとってよりアクセスしやすいものとなっている。