T-Mobile の T-Life アプリがユーザーの同意なしに iPhone 画面を秘密裏に録画

BigGo Editorial Team
T-Mobile の T-Life アプリがユーザーの同意なしに iPhone 画面を秘密裏に録画

T-Mobile は、同社のキャリアアプリである T-Life アプリが明示的な許可なしにユーザーの画面を密かに録画していることをユーザーが発見した後、プライバシー論争の中心に立たされている。デフォルトで有効になっているこの隠された機能は、顧客の間で怒りを引き起こし、同社のデータ収集慣行と透明性基準について深刻な疑問を提起している。

ユーザーによって発見された隠された画面録画機能

Reddit ユーザーが最初にこの懸念すべき発見に注意を向けたのは、 T-Life アプリの設定内に埋もれた未開示の画面録画ツールを発見した時だった。この機能は「管理 > 設定歯車 > 画面録画ツール」の下に配置されており、ユーザーからの通知や同意要求なしに自動的に有効化されていた。これは、数え切れないほどの T-Mobile 顧客が、アプリケーション内をナビゲートしている間に、知らないうちにアプリの使用状況を録画されていた可能性があることを意味する。

この状況を特に問題にしているのは透明性の欠如である。通常、プライバシーに敏感な他の機能は明示的なユーザー許可を必要とするが、 T-Mobile はこの録画機能をオプトインではなくオプトアウト機能として実装した。多くのユーザーは、仲間の顧客がソーシャルメディアプラットフォームで発見を共有するまで、その存在を全く知らないままだった。

機能の場所: 管理 > 設定歯車 > 画面録画ツール(デフォルトで有効)

現在は iPhone 16 シリーズに限定

画面録画機能は現在、特定のデバイスに制限されているようで、主に iOS を実行している iPhone 16 シリーズのユーザーに影響を与えている。 Android ユーザーや古い iPhone モデルを持つユーザーはこの機能に遭遇したと報告しておらず、 T-Mobile が限定的な展開またはテスト段階を実施している可能性を示唆している。しかし、これは将来的にこの機能が他のデバイスに拡張されないことを保証するものではない。

この選択的な展開は、 T-Mobile のより広範な意図と、これが全ユーザーベースへのより広範な実装のためのテスト場を表しているかどうかについて疑問を提起している。

影響を受けるデバイス: 現在のところ iOS を搭載した iPhone 16 シリーズに限定されており、 Android および旧型の iPhone モデルは影響を受けていない模様

T-Mobile の対応と正当化

未開示の録画機能について問い詰められた際、 T-Mobile はトラブルシューティングとユーザーエクスペリエンス向上の目的に役立つと主張してその実装を擁護した。同社のスポークスパーソンは、このツールはアプリ内のアクティビティのみを録画し、個人情報を見たりアクセスしたりすることはなく、迅速な問題解決を可能にすることで顧客により滑らかなエクスペリエンスを提供するのに役立つと強調した。

キャリアは、録画がアプリのやり取りに限定されており、他のアプリケーションからの通知やコンテンツをキャプチャしないと主張している。しかし、批評家は、アプリ固有の録画であっても、支払い詳細、デバイス追跡データ、スマートホーム統合アクティビティを含む機密情報をキャプチャできると論じている。

プライバシーの懸念とセキュリティへの影響

T-Mobile のデータ侵害の歴史は、この論争にさらなる懸念の層を加えている。同社は近年複数のセキュリティインシデントを経験し、数百万の顧客記録を露出させている。この実績を考慮すると、適切な開示なしに画面録画機能を導入することは、潜在的なデータ悪用や将来のセキュリティ脆弱性についてプライバシー擁護者の懸念を高めている。

ユーザーがその存在を発見した後に手動で機能を無効にしなければならないという事実は、機密データ収集が通常、有効化前に明示的な同意を必要とする標準的なプライバシー慣行と矛盾している。

画面録画機能を無効にする方法

この機能を無効にしたい影響を受けたユーザーにとって、プロセスは T-Life アプリ内の複数のメニュー層をナビゲートすることを含む。ユーザーは管理セクションにアクセスし、設定アイコンをタップし、設定を選択し、それから画面録画ツールオプションを見つけて無効にする必要がある。この設定の埋もれた場所は、 T-Mobile のアプローチにおける透明性の欠如をさらに強調している。

無効化手順: T-Mobile アプリを起動 → 管理を選択 → 設定アイコンをタップ → 設定を選択 → 画面録画ツールをオフにする

より広範な文脈と従業員インセンティブ

この論争は、 T-Mobile の T-Life アプリ戦略に対するより広範な批判の中で浮上している。報告によると、 T-Mobile の従業員は、アプリをインストールするよう説得した顧客1人につき 10 米ドルのボーナスを受け取り、ダウンロード目標がパフォーマンス評価に結び付けられている。この積極的なプロモーション戦略は、隠された録画機能と組み合わされて、アプリケーションを通じたデータ収集への重要な企業投資を示唆している。

この事件は、電気通信会社のユーザーデータへの欲求と、デジタルサービスにおけるプライバシーと透明性に対する顧客の期待との間の緊張の高まりを浮き彫りにしている。