Samsung のフラッグシップスマートフォンシリーズの最新作 Galaxy S25 が登場し、コンパクトなフラッグシップモデルに控えめな改良とAI重視の機能が追加されました。高品質な製造とパフォーマンスの信頼性という Samsung の評価は維持されているものの、最近の Galaxy S シリーズユーザーにとってアップグレードする価値があるのか疑問が残ります。
デザインと製造品質
Galaxy S25 は、厚さ7.2mm、重量162gのスリムな筐体で、Samsung の洗練されたデザイン言語を踏襲しています。マットガラスの背面とアルミニウムフレームという高級素材を採用し、片手での使用に特に適しています。前モデルとほぼ同じデザインですが、わずかな寸法の変更により S24 のケースは使用できません。
主な仕様:
- ディスプレイ: 6.2インチ AMOLED 、2340x1080、120Hz
- プロセッサー: Snapdragon 8 Elite
- RAM:12GB
- ストレージ:128GB/256GB
- メインカメラ:50MP
- 超広角:12MP
- 望遠:10MP(3倍光学ズーム)
- バッテリー:4,000mAh
- 充電:有線25W、ワイヤレス15W
- 本体サイズ:146.9 x 70.5 x 7.2mm
- 重量:162g
パフォーマンスとハードウェア
新しい Snapdragon 8 Elite チップセットを搭載し、RAM も8GBから12GBにアップグレードされた S25 は、日常的なタスクをスムーズにこなします。6.2インチ AMOLED ディスプレイは2,340 x 1,080の解像度と120Hzのリフレッシュレートを維持し、最大輝度2,600ニットを実現。4,000mAhのバッテリーは、通常の使用で5-6時間の画面表示時間を2日間持続する適度な持続時間を提供します。
カメラシステム
カメラ構成は S24 から変更がなく、50MPメインセンサー、12MP超広角、3倍光学ズームの10MPテレフォトを搭載しています。良好な光条件下では優れた写真を撮影できますが、低光量時のパフォーマンスは Pixel 9 などの競合製品に劣ります。Audio Eraseや強化された Nightography などの新しいAI機能でソフトウェア面から体験の向上を図っていますが、結果は期待通りとは言えません。
ソフトウェアとAI機能
One UI 7 が S25 でデビューし、AIの統合に重点を置いています。新しい Now Bar がロック画面でグランス情報を提供し、Gemini の統合によりアプリ間のアクションが可能になりました。しかし、謳われているAI機能の多くは、Now Brief のような機能が限定的な実用性しか提供していないなど、真の革新というよりはマーケティング的な要素が強く感じられます。
価格比較:
- Galaxy S25 (128GB):80,000円
- Galaxy S25 (256GB):86,000円
- Pixel 9 :80,000円
- OnePlus 13R :60,000円
価格とポジショニング
128GBモデルが800ドル、256GBモデルが860ドルで発売される S25 は、Google の Pixel 9 や、より手頃な価格の OnePlus 13R と直接競合します。Samsung は7年間のOSアップデートを約束していますが、今年の改良が段階的なものにとどまることから、最近の Galaxy S モデルのユーザーにとっては購入を決断しづらい製品となっています。