Sony の PlayStation Portal が、リモートプレイの機能を超えて、大規模なクラウドストリーミングアップデートにより進化を遂げています。この開発により、PS5 に依存したストリーミングデバイスから、コンソール所有に依存しない、より汎用性の高いゲーミングプラットフォームへと変貌を遂げました。
クラウドストリーミングベータの開始
最新のシステムアップデートにより、PlayStation Portal にクラウドストリーミング機能が導入され、PlayStation Plus Premium の加入者は120タイトル以上の PS5 ゲームをクラウドから直接アクセスできるようになりました。このベータ機能は、これまで Wi-Fi 経由で PS5 からのゲームストリーミングに限定されていたデバイスの機能を大幅に拡張するものです。
技術要件とパフォーマンス
クラウドストリーミングサービスは、ゲーム環境と接続品質に応じて、最大1080p解像度で60fpsまでのパフォーマンスを提供します。Sony は明確な最低帯域幅要件を設定しており、720pストリーミングには7Mbps、1080p品質には13Mbpsが必要です。このサービスは、触覚フィードバック、アダプティブトリガー、Portal のタッチパッド機能を含む DualSense の機能との互換性を維持しています。
最低要件:
- 720p ストリーミング:7 Mbps の接続速度
- 1080p ストリーミング:13 Mbps の接続速度
ベータ版で利用できない機能:
- ゲームトライアル
- パーティーボイスチャット
- ゲーム招待(一部のゲーム)
- 3D オーディオ
- ゲーム内課金
- PS3/PS4 ゲームのストリーミング
- 子供用アカウントへのアクセス
サポートされている機能:
- 最大 1080p/60fps のストリーミング
- DualSense フィードバック
- アダプティブトリガー
- タッチパッド機能
- クラウドセーブのサポート
機能の制限と利用可能性
アップデートは魅力的な可能性をもたらす一方で、ベータ段階では一部の機能が利用できません。ゲームトライアル、パーティーボイスチャット、特定タイトルのゲーム招待、3Dオーディオ、ゲーム内購入などが含まれていません。また、現時点ではサービスは PS5 タイトルに限定されており、PS3 および PS4 ゲームは初期リリースではサポートされていません。ベータ版は北米、ヨーロッパ、日本を含む30カ国で展開されています。
オーディオの改善
クラウドストリーミング以外にも、このアップデートは音声機能を強化しています。最小音量レベルを下げた改善された音量コントロールが利用可能となり、新しい PlayStation Link デバイス設定に Portal の設定メニューから直接アクセスできるようになり、音声設定プロセスが効率化されました。
今後への影響
このアップデートは、特に PlayStation Plus Premium 加入者にとって PlayStation Portal の価値提案を大幅に向上させます。クラウドストリーミング機能を有効にすることで、Sony は Portal をよりスタンドアロンなゲーミングデバイスとして位置づけ、PS5 を所有していないものの PlayStation のゲームエコシステムへのアクセスを望むユーザーを引きつける可能性があります。