RISC-V コンピューティングの世界は、 DeepComputing による DC-ROMA RISC-V メインボードの発表により、急速な進化を遂げています。この開発は、RISC-V アーキテクチャの大衆化における重要な一歩であり、企業顧客および将来の一般消費者に、この新興技術を探求する機会を提供します。
製品概要
DC-ROMA RISC-V メインボードは、 StarFive の JH7110 CPU を搭載し、1.5GHzで動作する4つの SiFive U74 コアを特徴としています。ボードには Imagination GPU 、8GBのメモリ、64GBのSDカードが標準装備されています。このハードウェアプラットフォームは Framework Laptop 13 との互換性を持つように設計されており、単独のミニPCとしても機能します。
技術仕様:
- CPU: StarFive JH7110 ( SiFive U74 コア×4基、1.5 GHz )
- GPU:統合型 Imagination GPU
- メモリ:8GB RAM
- ストレージ:64GB SDカード付属
価格体系
DeepComputing は、基本パッケージ(ベーシック)を199ドルから提供する戦略的な価格モデルを導入しました。これには、マザーボード、2つのUSB Type-C拡張カード、 Framework と Cooler Master と共同開発したケースが含まれます。299ドルのスタンダードパッケージには、USB Type-Aポート、HDMI接続、WiFi 6機能が追加されます。完全なソリューションを求める顧客向けには、Pro(799ドル)と Enterprise(999ドル)パッケージがあり、基本コンポーネントに加えて Framework 13 ノートパソコンが含まれます。
価格帯:
- Basic プラン:19,900円(マザーボード + USB-C カード + ケース)
- Standard プラン:29,900円(Basic プラン + USB-A + HDMI + WiFi 6)
- Pro プラン:79,900円( Framework 13 ラップトップ本体を含む)
- Enterprise プラン:99,900円(フルパッケージ)
ソフトウェアエコシステム
このプラットフォームは Ubuntu や Fedora を含む一般的なLinuxディストリビューションをサポートしており、現在のRISC-Vソフトウェアの互換性を反映しています。RISC-Vアーキテクチャの新興性により、従来のx86システムと同等のパフォーマンスは期待できませんが、RISC-Vエコシステムにおけるソフトウェア開発と最適化の重要な足がかりとなります。
今後の販売展開
当初は企業顧客向けのアーリーアクセスプログラムを通じて提供されますが、 DeepComputing は2025年に一般向けの注文受付を開始する計画を確認しています。また、アーリーアクセス期間終了後も現在の価格を維持することを発表しており、RISC-V技術へのアクセシビリティ維持への取り組みを示しています。
付加価値サービス
DeepComputing は99ドルから169ドルの追加サービスパッケージを提供し、量産ボードの50%割引、カタログ製品の15%割引、製品フィードバックの機会などの特典を提供しています。この戦略は、RISC-V製品を中心とした協力的なエコシステムの構築を目指すとともに、早期採用を促進することを目的としています。