Solidigm が AI ワークロード向けに無制限の書き込み耐久性を備えた大容量122TB SSD を発表

BigGo Editorial Team
Solidigm が AI ワークロード向けに無制限の書き込み耐久性を備えた大容量122TB SSD を発表

エンタープライズストレージソリューションの重要な進歩として、 Solidigm はデータセンターストレージ技術の新たなマイルストーンとなる、画期的な122.88TB容量の D5-P5336 SSD を発表しました。

革新的なストレージ容量と耐久性

D5-P5336 は、前世代モデルの2倍の容量を実現し、業界初となる5年間の無制限ランダムライト耐久性保証を導入したエンタープライズストレージの大きな飛躍です。この特徴は、継続的なデータの書き込みとアクセスが重要な操作となる AI トレーニングや大規模データ処理ワークロードに特に適しています。

技術仕様とパフォーマンス

Solidigm の実績ある基盤をベースに、192層3D QLC NAND技術と独自の NVMe 2.0準拠コントローラを採用し、 PCIe 4.0 x4 インターフェースを搭載しています。このSSDは、最大7,400 MB/秒のシーケンシャルリード速度と最大3,200 MB/秒のシーケンシャルライト速度を実現する印象的なパフォーマンスを提供します。ランダムパフォーマンスは、リードで最大930,000 IOPS、ライトで25,000 IOPSを達成します。

主要仕様:

  • 容量:122.88TB
  • インターフェース:PCIe 4.0 x4
  • シーケンシャル読み込み速度:7,400 MB/秒
  • シーケンシャル書き込み速度:3,200 MB/秒
  • ランダム読み込み:930,000 IOPS
  • ランダム書き込み:25,000 IOPS
  • 消費電力:最大25W、アイドル時5W未満
  • 保証期間:5年
  • 耐久性:134.3PB書き込み
  • フォームファクター:U.2、E1.L、E3.S

省エネルギーとデータセンターのメリット

最大消費電力25W、アイドル時の消費電力が5W未満という優れた電力効率が特徴です。これは、競合する30TB TLC SSDと比較して、ワットあたりのテラバイト数が3.4倍向上したことを意味し、データセンターの運用とコスト削減に大きな利点をもたらします。また、ストレージ密度の向上により、既存のインフラ内でより大きな容量を実現できます。

市場比較:

  • 耐久性評価:0.6 DWPD(1日あたりのドライブ書き込み回数)
  • 電力効率:30TB TLC SSD と比較して、TB/ワットが3.4倍向上
  • 推定価格:14,000ドル

提供形態と入手可能時期

D5-P5336 は、既存のインフラとの互換性を確保するため、 U.2、E1.L、E3.S など複数のフォームファクターで提供されます。現在サンプリング段階にあり、本格的な生産開始は2025年第1四半期から第2四半期を予定しています。正式な価格は未発表ですが、市場予測では約14,000ドル程度とされており、プレミアムなエンタープライズストレージソリューションとしての位置づけを反映しています。

市場での位置づけと将来展望

2024年に発表された4番目の122TBクラスSSDとして、 Solidigm の製品は無制限の書き込み耐久性機能と省エネルギー性能で際立っています。 SK Hynix との関係から、2026年までに400層 NAND 技術の実装の可能性を含む将来の開発が期待され、245TBに迫る更なる大容量ドライブの実現も視野に入れています。