SQLパーシングに Rust を使用することに関する最近のブログ記事が、パーサーを構築するための最適なプログラミング言語とアプローチについて、活発なコミュニティディスカッションを引き起こしました。元の記事は Rust の機能を称賛していましたが、その後の議論では、異なる言語とメソドロジーの間のトレードオフについて、より深い洞察が明らかになりました。
各言語の特徴
Haskell とMLファミリー
パーサー開発に関して、コミュニティは Haskell とMLファミリーの言語を強く推奨しています。これらの言語は代数的データ型(ADT)とパーサーコンビネータを自然にサポートしており、パーシングタスクに特に適しています。あるコメントで強調されているように:
Haskell は単純さと可読性の点で群を抜いています。BNFとほぼ同じくらい明確に読めて、技術的な儀式もほとんど必要ないため、パースしようとしているものの実際の文法に集中できます。 出典
中間的選択肢としての OCaml
多くの開発者が OCaml を優れた妥協案として提案しています。Rust のメモリ管理の複雑さなしに関数型プログラミングの利点を提供します。OCaml の構文は、ライフタイムのない Haskell や Rust のフレンドリーなバージョンとして説明され、コンパイラ開発での歴史的な使用(Rust コンパイラの初期バージョンを含む)が、そのパーサー構築能力の信頼性を高めています。
実践的な考慮事項
ツールとライブラリ
議論では、パーサー開発のための以下の有用なツールが強調されています:
- Pest.rs - Rust 用のPEGベースのパーサージェネレータライブラリ
- Logos - その効率性で称賛されるレクサージェネレータ
- MegaParsec - Haskell 用の人気のパーシングライブラリ
- Nom - Rust 用のパーサーコンビネータライブラリ
パフォーマンスと開発体験
Rust は優れたパフォーマンスとゼロコスト抽象化を提供しますが、コミュニティは特に複雑なパーシングタスクにおいて、借用チェッカーが大きな障壁となる可能性があることを指摘しています。これにより、多くの開発者が2段階アプローチを採用しています:
- 高レベル言語( OCaml や Haskell など)でプロトタイプを作成
- パフォーマンスが重要になった場合に Rust で書き直す
産業界の視点
Prisma や Grafbase のような企業の実例は、パーサー開発がプログラミング言語の実装に限定されないことを示しています。多くの企業がドメイン固有言語、スキーマ定義、クエリ言語のためのカスタムパーサーを必要としています。これらのケースでは、特に高トラフィックのシナリオで Rust のパフォーマンス特性が有利になることがあります。
デバッグとメンテナンス
マクロを多用する Rust コードのデバッグ体験が重要な懸念として提起されています。 cargo expand や rust-analyzer などのツールはマクロ展開の理解を助けますが、コミュニティは一般的にメンテナンス性向上のためにマクロの使用を最小限に抑えることを推奨しています。
この議論は、 Rust が効率的なパーサーを構築できる一方で、言語の選択はパフォーマンスのニーズ、チームの専門知識、メンテナンスの考慮事項など、特定のプロジェクト要件に応じて行うべきであることを明らかにしています。
出典: 元のディスカッション 記事