Qualcomm の低価格 Windows on Arm PC 向け新型 Snapdragon X Plus チップの初期ベンチマークテストで、結果が分かれています。新しい8コアプロセッサはCPU性能では好ましい結果を示していますが、GPU性能は期待をはるかに下回っています。
CPU性能:健闘
8つの Oryon CPUコアを搭載する Snapdragon X Plus X1P-42-100 は、CPU中心のテストで有望な結果を示しています:
- シングルコア性能は10コアの兄弟モデルに比べてわずか5%遅れ
- Geekbench 6 のシングルコアテストで一部の AMD Ryzen 9 や Intel Core i9 チップを上回る
- マルチコア性能はコア数の差から予想通り10コアモデルより約20%低い
Snapdragon X Plus のCPU性能を示す Cinebench 2024 ベンチマークスコア |
GPU性能:大きな弱点
しかし、GPUベンチマークでは大きな欠点が明らかになりました:
- 3DMark Time Spy スコアは916グラフィックスポイント - 10コアバージョンより約40%低い
- Shadow of the Tomb Raider を1080pで実行:
- 低設定:18 FPSのみ
- 高設定:12 FPSでプレイ不可能
700ドルの価格帯を考えると、このグラフィックス性能は特に disappointing です。比較として、同価格の M1 MacBook Air は同様のシナリオで30 FPSを実現できます。
Snapdragon X Plus と他のシステムの GPU パフォーマンスのベンチマーク比較で、グラフィック性能の大幅な不足を示しています |
ターゲット市場と使用ケース
ゲーミング性能は弱いものの、Qualcomm は特定の市場セグメントを狙っているようです:
- 主にウェブベースのアプリケーションを実行するユーザー
- AI PC機能に興味のあるユーザー
- 優れたバッテリー寿命を重視する消費者(一部のレビューアーは週1回の充電で済むと報告)
全体像
Snapdragon X Plus は、より手頃な価格で Windows on Arm 体験を提供することを目指しています。ゲームやグラフィックス集約型タスクでは苦戦するかもしれませんが、効率性とAI機能に焦点を当てることで、なお一定の需要を見込めるかもしれません。
Intel が今年後半に Lunar Lake チップを発売する予定であり、性能と電力効率の面でどのように比較されるか興味深いところです。低価格でAI対応のラップトップ市場での競争はまさに熱を帯びつつあります。