Apple Mac が AI 対応 PC 出荷台数でトップ、Windows も急速に追い上げ
市場分析会社 Canalys の最新データによると、現在 Apple の Mac コンピューターが AI 対応 PC 出荷台数をリードしていますが、Windows マシンが急速にその差を縮めています。
主な調査結果:
- 2024年第2四半期の全コンピューター出荷台数のうち、AI 対応 PC は14%を占めました
- この期間中、世界中で880万台の AI 対応 PC が出荷されました
- Apple Mac は AI 対応 PC 出荷台数の60%を占めています
- Windows AI PC は前四半期比127%成長し、現在39%の市場シェアを獲得しています
AI 対応 PC の定義とは?
Canalys は、AI 対応 PC をオンデバイスの AI ワークロードを実行するための専用チップセットまたはブロックを搭載したデスクトップまたはノートパソコンと定義しています。例えば:
- Apple の Neural Engine
- AMD の XDNA
- Intel の AI Boost
- Qualcomm の Hexagon
Apple の組み込み型の優位性
この分野における Apple の優位性は、2020年11月に始まった同社独自の M シリーズチップへの移行に大きく起因しています。すべての M シリーズプロセッサーには専用の Neural Engine が搭載されており、Mac ラインナップ全体で AI 機能が標準装備となっています。
M シリーズチップを搭載し、 Apple の高度な AI 機能を示す M3 MacBook Air |
Windows メーカーの追い上げ
Apple が先行していましたが、Windows PC メーカーも急速に AI 対応モデルを投入しています:
- Lenovo が Yoga Slim 7x や ThinkPad T14s などのモデルでリード
- HP は Omnibook X 14 と EliteBook Ultra G1 を発売
- Dell は Latitude 、Inspiration 、XPS シリーズ全体で Copilot+ PC を導入
市場予測
Canalys は AI PC 市場の力強い成長を予測しています:
- 2024年には推定4,400万台の AI 対応 PC が出荷される見込み
- 2025年には1億300万台の出荷が予想される
パーソナルコンピューティングにおける AI の未来
メインストリームのアプリケーションで AI ワークロードがより一般的になるにつれ、より幅広い PC に神経処理ユニット(NPU)が搭載されることが予想されます。この変化は以下の要因によって推進されています:
- 将来性のあるハードウェアに対する企業の需要
- Microsoft の Copilot などの機能による AI 統合の推進
- Intel と AMD からの AI 対応チップの供給増加
現時点では AI 対応というラベルがマーケティング用語のように思える人もいるかもしれませんが、PC 業界がパーソナルコンピューティングの次なる大きな進化として AI に大きな賭けをしていることは明らかです。
居心地の良い環境でAI対応PCを操作する熱心なユーザー。パーソナルコンピューティングの未来を象徴しています。 |