Meta が Lone Echo シリーズの開発元 VR スタジオ Ready at Dawn を閉鎖

BigGo Editorial Team
Meta が Lone Echo シリーズの開発元 VR スタジオ Ready at Dawn を閉鎖

Meta が Lone Echo シリーズの開発元 VR スタジオ Ready at Dawn を閉鎖

Meta が、高く評価された Lone Echo シリーズを手がけた仮想現実ゲームスタジオ Ready at Dawn を閉鎖したと報じられています。この閉鎖は、Meta が Reality Labs VR 部門のコスト削減を目指す取り組みの一環として行われました。

短く終わった栄光の歴史

2003年に設立された Ready at Dawn は、PlayStation プラットフォーム向けのゲーム開発で名を馳せ、 God of War や Daxter フランチャイズの作品を手がけました。同スタジオは2017年に Oculus Rift 向けの Lone Echo をリリースし、VR 開発に転向しました。

Meta (当時は Facebook )は2020年に Ready at Dawn を買収し、 Oculus Studios のファーストパーティ開発グループに統合しました。しかし、同スタジオは2021年の Lone Echo II 以降、新作をリリースしていません。

Meta のより大規模な削減の一部

この閉鎖は、 Meta が2023年8月に Ready at Dawn のマルチプレイヤー VR ゲーム Echo VR を終了させた決定に続くものです。その際、同社はスタジオの従業員の約3分の1も解雇しました。

今回の完全閉鎖で影響を受ける従業員の正確な数は不明です。しかし、 Meta はカリフォルニア州の労働者調整・再訓練通知(WARN)法を発動するほどの人数ではないと述べており、50人未満であることが示唆されています。

Meta の VR 部門が直面する継続的な課題

Meta の仮想現実および拡張現実事業を担当する Reality Labs 部門は、多大な財政的負担となっています。同部門は過去4年間で約500億ドルの損失を出したと報じられています。

Ready at Dawn の閉鎖がこの財務状況を劇的に改善するとは考えにくいですが、 Meta が Reality Labs の予算を削減する広範な戦略の一部であると思われます。報道によると、同社は2026年までに同部門の予算を20%削減する計画です。

業界の反応

Ready at Dawn の閉鎖は、ゲーム業界の多くの人々から悲しみをもって受け止められています。同スタジオは、その技術力と革新的な VR ゲームデザインで広く尊敬されていました。

Ready at Dawn のデザインディレクターである Robert Duncan は、ソーシャルメディアで次のように悲しみを表明しました:「私は RAD に10年以上在籍しており、このように素晴らしいチームが解体されるのを見るのは非常に悲しいです。」

VR 市場が進化し続ける中、 Ready at Dawn のような経験豊富なスタジオの喪失は、 VR ゲーム開発の長期的な実現可能性と方向性について疑問を投げかけています。