AMDの新型Ryzen AI 9 HX 370 Strix APU、最新ベンチマークで大幅な性能向上を示す
AMDの新型Ryzen AI 9 HX 370 Strix APUのベンチマーク結果がリークし、前世代のAMDチップおよびIntelの最新製品に対して大幅な性能向上を示しています。
主要スペック
Ryzen AI 9 HX 370は、AMDの新しいRyzen AI 300 Strixポイントファミリーの一部で、以下の特徴を持っています:
- 12コア / 24スレッド(4 Zen 5コア + 8 Zen 5Cコア)
- 最大5.1 GHzのブーストクロック
- 36 MB総キャッシュ(24 MB L3 + 12 MB L2)
- Radeon 890M iGPU(16コンピュートユニット、1024コア)
- 80 AI TOPS(50 TOPS NPU)
- 28Wベース TDP(15-54W設定可能)
ベンチマーク結果
ASUS ProArt P16ノートパソコンでのGeekbench 6テストにおいて、Ryzen AI 9 HX 370は以下のスコアを達成しました:
- シングルコアスコア:2893
- マルチコアスコア:15,279
これらの結果は、現行世代のチップに対して大きな進歩を示しています:
- Ryzen 9 8945HSと比較してシングルコア性能が21%向上
- Intel Core Ultra 9 185Hと比較してシングルコア性能が28%向上
- Ryzen 9 8945HSと比較してマルチコア性能が32%向上
- Intel Core Ultra 9 185Hと比較してマルチコア性能が26%向上
分析
Ryzen AI 9 HX 370の性能は、12コアのみを使用しながらAMDの16コアZen 4チップとほぼ同等の性能を達成している点で特に印象的です。これは、Zen 5設計における大幅なアーキテクチャの改善を示しています。
直接の前世代モデルであるRyzen 9 8945HSと比較すると、新しいチップは以下の向上を示しています:
- 50%多いコア/スレッド数
- 33.3%多いGPUコンピュートユニット
- 3.12倍のNPU性能
展望
これらの初期ベンチマークは、AMDのRyzen AI 300シリーズが高性能ノートパソコン市場で非常に競争力を持つ可能性を示唆しています。強力なCPU性能、改善された統合グラフィックス、および強化されたAI機能の組み合わせにより、これらのチップは生産性とゲーミングの両方のアプリケーションに適しています。
AMDは今月後半にRyzen AI 300シリーズノートパソコンを発売する予定で、Ryzen AI 9 HX 370はプレミアムAI PCおよびゲーミングノートパソコンデザインに採用される可能性が高いです。正式リリースに近づくにつれ、これらの新しいAPUの能力をさらに示す多くのベンチマークと実世界の性能データが公開されることが期待されます。